精神的な壁・ひらりと飛んで虹。

やはり心のことを書こうと思い直し。

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ゆううつ未来。

ひとつ前の入院先にひょろりとした背の高い男の子がいた。 Tくんだ。散髪していない髪は油っぽく長く、 折り目正しいKさんに「君、絶対美容院で髪を切ったほうがいいよ。 せっかく背も高いんだしおしゃれしてさ!」と勧められていた。 わたしの状態が悪くて…

合う・合わない。

わたしにはぴったりの処方をしてくれたO先生が E子ちゃんのになると、まるでダメ、という場合があって E子ちゃんは基本静かであかるいのに、 O先生時代は荒れ狂っていた。 「薬って怖いね…」わたしも周囲のひとりとしてうなずきあった。 平成初期のことだっ…

観音崎くん。

北のトップ(病棟男性のボスにひそかにつけたニックネーム)さんは 食事の配膳車で名前の並びが上下近かったので 「観音崎くん!」とすぐ苗字を覚えられた。 「はい!」いいお返事をしないとトップは納得なさらない。 「伊藤くん!」テレビのリモコンでチャ…

体勢。

A病院の体勢は穴だらけになったように思う。 無理をさせない、時間で縛らない。 その代わりに実にゆるゆるでしまりなくなったように思う。 お風呂の時間のすぐあとにSSTの授業があるとか、 風呂を手早くすませたわりには「確認してきます」と職員が こちらの…

同級生。

A病院は中学の学区内だった。 30年余りも入退院を繰り返していると同級生にも遭遇する。 Hちゃんは中学から小柄で背の並び順はかろうじてわたしのほうが大きい、 口を開かなかったら妖精みたいな子だった。 Yちゃんはクラスが違ったが、実直な印象の生徒だっ…

実家へハガキが書けました。

お薬をのまなくちゃならない日々。 なんだか変な副作用は出るし母は祈るようにお薬をのませるし 高校を辞めたばかりの17歳はどこにも行けなかった。 死への憧れはつのってリストカットを試みるが、 「A病院だ」父が言う。 アカシジアの薬を処方していた医師…

追い立てられる夢。

追いたてられる夢。 学校だったり病院だったり登場人物は人数が多く、 わたしひとりが狭い場所に追い巻くられた。 目覚めるとどっと疲れている。 そうした夢をいつのまにか見なくなった。 見なくなったことに非常に喜びを感じている。 夢の中でも年を重ねて…

わたしったら自分のことばかり。

わたしったら自分のことばかり。 彼だって昨日は大変だったと漏らしていた。 聞いてあげるんだった。 いま、頭を抱えて後悔しています。 わたしのごちゃごちゃは一晩眠ったら解決していた。 新しい朝の効用で解決に向かっていた。 そこで気づく。 昨日の彼の…

薬を減らす心積もり。

今の主治医にはお薬を減らす心積りがあるらしい。 冬至が過ぎて日が長くなるのに合わせて慎重に減らしていくそうだ。 もちろん我が家二人ともその提案は吉報であるし ますますR先生が頼もしく好ましいかぎりである。 お薬は増えることはあっても減ることは稀…

以前とは違った意味で、

以前とは違う意味で寄り添い、手をつなぐ。 わたしが転ばないように彼は気遣いながら腕を組む。 若い時は情熱のままに走ったり飛んだり跳ねたりできた。 50歳をまたぐようになったら「老い」を意識して歩かねばならない。 とても頼りになるから書くが彼は背…

お薬を減らす予定。

昨日は月1回の通院日。 密かに名医だと感じている主治医の女医さんにお会いしてきました。 わたしの顔色を見てとんとんと話は進んでいき、 「最近は調子がよさそうですね」「服薬態度も真面目です」 つきそいの彼の補足と先生の会話のみで円滑に転がっていく…

アカシジア、文章化。

いがいがする、そわそわする、気持ちが悪い。 アカシジアを文章化するのは記憶の再現だから気色悪い。 ひとりの女医は「足がむずむずするのよね?」いいえー。全然。 そうあって欲しいように質問・誘導はおやめくださいな。 むずむずするのは心臓に近いとこ…

退院間際の気づき。

入院生活では何でも並んで順番を待つ。 飼いならされた羊のように静かに。 看護婦さん、看護師さんの言うことを素直に聞き、 規則正しい生活をし退院していくのだ。 わたしは入院前の荒れた心情から落ち着いていったのを思う。 面会に来てくれた彼も同じこと…