合う・合わない。
わたしにはぴったりの処方をしてくれたO先生が
E子ちゃんのになると、まるでダメ、という場合があって
E子ちゃんは基本静かであかるいのに、
O先生時代は荒れ狂っていた。
「薬って怖いね…」わたしも周囲のひとりとしてうなずきあった。
平成初期のことだった。
アカシジアの気持ち悪さをほとんど出さないようにしてくれたO先生ですらも
間違うことがあるのだった。
O先生は病棟に来れば患者が群がり、患者に混ざって
おしゃべりの輪に入ってくれた。
流れておりわたしは思わず「上だな…」とひとりごちたが、
O先生も「そうだな!」と話題に乗っかってくれた。
「い、今のわかりましたか?」
わかるよぉーと言いたげなツラッとした表情のO先生。
振ったこちらが焦りました。
まー、お下品。
副作用の苦しみをできるだけ抑えた処方にしたよ、と
ある時言われ、その時吸っていたタバコ(今は禁煙に成功しています)が
目に沁みた振りをして泣けました。
あの頃、通院するガッツがなかった。
あの頃の処方を続けていればその後の苦しい戦いはなかったのに。
惜しいことをしました。