実家へハガキが書けました。
お薬をのまなくちゃならない日々。
なんだか変な副作用は出るし母は祈るようにお薬をのませるし
高校を辞めたばかりの17歳はどこにも行けなかった。
死への憧れはつのってリストカットを試みるが、
「A病院だ」父が言う。
アカシジアの薬を処方していた医師に手首を縫われる。
全然痛くなかった。そして信じられないことに同じ処方が続く。
この大人たちへどんなかたちで抵抗すればいいのだろう。
一度家に帰らなかったことがある。
頼った大人は入院で知り合った女性である。
すると父はわたしのアドレス帳を握ったのである。
ありったけの知り合いの住所を書かせ、
二度と同じような真似はするなと叱った。
頭の固い父母が押した烙印は「馬鹿者」であった。
あれから30年経過して存命なのは母だけになった。
70代になって「老い」という石頭になったように思う。
「お母さんにハガキでも送ってごらん」
彼は言う。
何を綴っていいのかわからない。
絵を描くにしても母は趣味が高じて美術はセミプロの腕前だ。
わたしの落書きなど鼻で笑われてまるめてポイ、だ。
実はハガキが書けてしまったことをお伝えします。
恨みつらみ抜き。事実のみで簡素に。
ロドピンは冬至を経てから体調を見ながら減らして行く嬉しい提案を
こちらの主治医R子先生にされましたよ、と。
明日、郵便局から投函します。