ハイヤーセルフのはからい。
「ハイヤーセルフのはからい」
我が家で二人とも得意の台詞だ。
自我と対極の真我という意味で使っている。
彼の言葉は真水で出来ていて裏も表もないさらさらの水だ。
子どもたちはポジティブに生きようなどと考えずに
天然水のようにきらきら遊ぶのだ。
あの時代は何にでも成れる気がしていた。
大人は喧嘩なんてしないものだと思っていた。
幼稚園のスモックに綺麗な折り紙を付けてもらって
発表会でダンスを男の子としていた写真があった。
一緒に踊った「かつひさくん」は現在どうしているのだろうか。
記憶は写真のように立ち上る。
何故か、と問われても困る。思い出すのに理屈はない。
「苺が僕と結婚してくれて嬉しい」夫が感に堪えぬ様子で言う。
だってわたしがあなたと一緒になりたかったんんだもの。
去年はごめんなさい。沢山心配をかけました。
苺はまだまだあなたの許で生きたいです。
ハイヤーセルフ同士で話し合ってきたじゃありませんか。
それはもう綿密に、遠く離れていても同じ一度っきりのギャグで
笑ったじゃないですか。そしてずっと覚えて噛み締めてきたじゃないですか。
ハイヤーセルフのはからいです。運命的な個タクに乗ったのも
そうですよ、同じはからいです。ハイヤーセルフは悪戯好きですね。
茶目っけがあってあかるくて。「苺の精神が好きだよ」と言いましたね。
ありがとう。わたしはあなたの真面目さと頭脳と言語感覚がだいすきです。