おだしと味噌。
お出汁と味噌でこんにゃくを炊いている。
タイマーが鳴るまで落し蓋をして。
嬉しそうに書いているが具体的なことも書きたいのだ。
上手く炊けるといいな。
彼の喜ぶ顔が見たい。
はい、タイマー鳴りました。消火確認。
後は自然に冷まして味を染み込ませていくだけ。
簡単っちゃー簡単料理なんである。
こんにゃくは切れてあったし味付けして炊くだけ。
「火で遊ばないように」
父からの躾でわたしは火が怖くなってしまった。
わたしは八百屋お七伝説の丙午うまれである。
父はどれだけそのことを意識していたんだろうか。
生前にインタビューしておくんだった。
ガスを使っただけでも緊張感に襲われる。
料理中たとえば脅かされても吃驚してキャッと飛びあがるだろう。
というくらい怖いのだ。料理とか、火とかが。
お父さん、ありがとう。あなたの教育は
わたしの中で立派に活きていますよ。
教員の仕事で報われない想いをして家で母に向かって
愚痴を言っていたのを思いだします。
わたしはあなたが酔って興が乗ったときに話す相対性理論や
分水嶺の話が好きでした。
火はしっかり消えました。今、確認しました。