2度目の入院は。
近所のかたの手も借りてわたしは親に病院へ担ぎこまれた。
2度めの入院。
(またあの嫌な副作用が出る→アカシジア)とばかり頭にめぐっていた。
入院始めは食事もとる元気もなく言葉も失うばかりで
ナースステーションすぐ隣の観察室(ホールが見える窓がある・つまり
患者仲間にじろじろ見られる部屋)に入れられた。
父親は「2度目の入院だからこそ判ることが(娘には)ある」と考えていたらしい。
2度目の入院での投薬はアカシジアが出る薬ではなかった。
80年代中頃、薬はどんなものが使われているか明らかにはされていなかった。
あの副作用が出ないことが判った私は感覚の身軽さも手伝って
1度目の入院と人が違ったように元気になった。
2度目の入院だからこそ判ることは山ほどあった。父の言ったとおりだった。