夢見る四十肩。
去年くらいから肩の痛みを感じていた。
医院で見てもらうほどでもないユルい痛み。腕の上げ下げがなめらかにいかない。
上着の脱ぎ着に時間がかかるので着替えがちょい面倒くさい。
そうして痛かった右の肩が「あ、治ってきた」と感じた途端
同等の痛みが左の肩にあらわれた。キレイに痛みが移動したかのようだった。
そ、そんなバトンタッチってあるんだ!
こうやって経験しなければずっと知らないままだった。
自分の四十肩で高齢者の身体の痛みに想いをはせることをしないままだったろう。
自分はまだまだ若いと傲慢に錯覚したままだったろう。
徐々に身体がままならなくなってしまう。
心はのろのろとしているが加齢の変化に順応せざるをえない。
時折の刺すような痛みに左肩を回す。
四十肩、五十肩っていうのはある日突然治る、という話をよく聞き及んでいた。
その日を待ち焦がれるばかりである。願わくば別種の痛みが持ち上がりませんよう。
…痛みの通過にはいろんな想いが去来するものだなあ。
薔薇の夢を描き詩句を書きつらねて重ねた年齢。おーし。まだまだ夢見ていくわよー