精神的な壁・ひらりと飛んで虹。

やはり心のことを書こうと思い直し。

ひっぱられる。のみこまれる。

閉鎖病棟で看護師の手を煩わせ、状態の下がっている入院患者を見た。
その時はその方が「ひっぱらないで!」と連呼していた。
後で他の入院仲間がそれわかる、とひとりごちた。
「ひっぱられる」という表現の感覚や意味がわかる、そういうことだった。

 

女性はとりわけ共振動する、されると思う。  
入院者は重度・そうでもない者、乱暴にひとまとめに病棟に放りこまれる。
よって状態の底辺の者も目の当たりにする。
「自分はあの人に比べていいほうだ」という比較の感情ももたらされる。
上記の発言を漏れ聞いた時は
「それでもあなたも同じ場所にいるんですよ」とは感じたが。

 

荒れた状態の患者に影響される・振り回される、といった反応もあった。
「のみこまれそうになる」と実際に看護師に伝えたら
「ワタシはそんなことないけどね!」と言下にいなされた。
確かにそうでなければ看護師は勤まらないだろう。


閉鎖病棟の看護師・患者オール女性50数名たちという環境の出来事である。