服用する薬の影響がまた精神病者っぽさを深めていく、とは。
デイルームで思考途絶になってベンチに横たわっている子がいた。
元があかるい彼女はそれまでに時折「今、話しかけないでもらえる?」と
苦しそうにしていたのを思い出す。服用しているお薬の影響でもあるらしい。
デイルームのテレビが精神的に見づらい、内に入ってこない、
といったこともあるようだ。その感覚は私も入院中に長くあったものだったから
「うん、わかる。その感じをよく知っている」と答えた。
副作用の出方は本当にさまざまだ。
目玉がどうしても上にあがってしまう入院仲間も見た。
口が渇きさらにどうしても舌が出て、
口がだらん、と空いてしまう、というかたにも遭遇した。
自分自身では以前に記した、どうしても瞬間的に顔の表情が
異様に崩れてしまうのも経験した。
入院仲間に「気持ち悪いからあっちへ行け」と言われてしまうほどの、だ。
病状が良くなれば副作用はそのたびに改善されていくのだろう。
それまでには何年もかかったりする場合もあるだろうし
副作用を受け続けている精神のケアはどうするのだろう。
あれは何というか本当に…心の内が真っ暗になるものだ。
自分自身では灯りがつけられないようなもどかしさが残る。
そしてただただ、悲しい。