アカシジアは時間が解決してくれた。
30年はかかったが。
医師の言う「少ない量だから」いんや、少なくとも出るものは出る。
嫌な感じに身体が震え歩きつづけていないと解消しない。
書き文字は左手で書いたようなでっかい文字だった。
初めての退院後、同じ薬を祈るようにのませる母がいた。
違うんだ、違うんだ。
自死を考えた。
誰もが左手首の傷を「バカなことをして」という。
だけど17のわたしはどこへもいけなかったんだ。
あの時の自分にささやいてあげたい。
「君はすっごく幸せになるんだよ」って。
苺を食べて名乗って幸せになるんだよって。