冬の青空。

婦長さんに食って掛かっていた患者さんが

退院時にはすっかり落ち着いて礼儀正しく挨拶をしていた。

 

世間がおかしい、誰々さんがおかしい、

そういった文脈で騒ぎを引き起こしていたかたも

病棟を去るときには自分を見つめている静けさがあった。

 

外側を正していかなくちゃ!というエネルギーは

やがて自己を正すエネルギーに転換していった。

 

私自身怒りを鎮める、という人生テーマを感じてきた。

精神科病棟の入院生活でテーマの糸をたどっていったことになる。

人によってはテーマを消化していくきっかけが

仕事だったりお金だったり家族関係だったりするのだろう。

精神科病棟も相当タフな設定だったけれど、

テーマに直面している人々共通に言葉にできない並々ならぬものを

身にしみて感じるものなのだろう。

 

消化・完了の一区切りがついたときはいつも窓に冬の青空がひろがっていた。