精神的な壁・ひらりと飛んで虹。

やはり心のことを書こうと思い直し。

世俗にまみれてないだけあって、

ざっと人生を振り返ってみると、
入院した過去のボリュームが凄い。
自宅ではどうしようもなかった娘のことを
医院任せにした両親は情けなくなかっただろうか。
いや、情けなかっただろう。
そこに何の感情も生まれないならわたしもやりきれない。
ただ、一度目の入院でアカシジアが出た時には正直まいった。
その医院はわたしにロドピンを使いたがる傾向にあった。
クラシックタイプのロドピンから副作用アカシジアが出た。
後年、診断書を見る機会がありアカシジアという名称がわかった。
あの頃「お薬手帳」があったなら具体的な抗議もできたと思う。
だいたい医者じたいが話をそらす。
「テレビでも見てなさい」「よく喋るねぇ」
わたしは一度、ぶち切れた。病棟のガラスを故意に割った。
で、やっと向こう側の耳が開いた。
先生のお薬、捨てられていますよ。
患者が飲みたいと思うお薬を出してください、と伝えた。
薬が変わって急にイキイキしだした患者仲間がいた。
「4キロ痩せた!」と嬉しそうだった。
わたしも当時飲んでいたお薬からはアカシジアは出なかった。
それを続けてさえいれば、その後の暮らしは安泰だったろう。
一度目の結婚をし、入院し、アカシジアの出るお薬になった。
その時の医者は女医だった。
「俺が話してやろうか」前夫が言う。
ところが「副作用は)内省的なものだと思います」
女医「そうよねぇ、きゃはは」悪い冗談かと思った。
ミニスカートの女医と喋るネタに前夫はしたのである。
最低。最悪。何を聞けば内省的だと断言するのだ。
身体がふるえて座っていられないのだ。
何を聞いているんだ! 離婚ポイントが加算される。
現在はタイプのまったく異なる夫と暮らしている。
故郷を捨てる勇気と遠心力は最早ゲージが振り切れていた。
未練なんて微塵も無い。
わたしは陽気であかるい祖母の隔世遺伝だと思う。
東京へ引越し、幸せを掴んだ。
2度目の結婚はしあわせそのものだ。
「互いに関心を持ち合って協力して
僕らなんとか暮らせているよね」今の夫は満点だ。
こんなして生きてきた甲斐があった。
わたしを豊かだと言う。
世俗にまみれてないぶん綺麗だと言った。感謝である。

 

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