ひっこめる、我。
以前ここにも仕事中の彼に圧迫メッセージを送らないようにしている、と書いた。
ところが彼は途方にくれていたのである。
「デイケア行きたい」というわたしの前のめりのメッセージを
どういなしたらいいのか困ったらしい。
実際は昨日の通院日で思い知った。無理すぎる、と。
緊張したわたしは家の中でも強張っており、
彼はマンションから出てすぐタクシーを拾った。
その判断はありがたかった。
クリニックに着き、すぐに診察を受けた。
前回お薬が減り、とくに変わったこともなく、僅かに出来ることが増えた程度で
今回もおなじお薬を希望します、と彼はわたしに代わって先生に伝えた。
デイケアに行きたい旨は保留である。
先生に相談するまでもない、行き帰りに事故にでも遭うのではないかと
仕事中も彼は気が気でないだろう。
むしろ自分で意識して
「今、無謀なことを言っているな」と自覚すればいいのだろう。
競馬うまがスタートラインのエリアに並んだ様子に例えて彼はわたしに言った。
「見えていないんだよ、どれだけの危険がはらんでいるか」
今にも走り出しそうな圧迫感をハングアウト送信に感じた、という。
無謀だったのである。
思い知った。
むろん帰りもタクシーを使った。
100均ショップの買い物、食材買い物でいっぱいだったのもあるが
わたしの疲労もハンパなかった。
タクシー運転手のお仕事をしている彼は「タクシー使いが身近になったね」
と優しい。それがデイケア通いになるとタクシーで行ったり帰ったりは
贅沢なことになる。最高に良くて美容室へ行くときに利用するくらいは
いいのではないかな、と言っていた。
デイケアでは個人のふるまいが癇に障って要らぬストレスにもなるだろうし、
その点、美容室ならとくに喋らずとも穏やかにサービスを受けて
和んだまま帰宅できる。
わたしは無自覚のまま、圧迫メッセージを彼に送信していたのだった。
我を引っ込めることを意識的にでもしなければ。反省。