ゼロから有を生み出す。
学歴もない。
アルバイトもしたことがない。
働けた経験もほとんどない。
精神科の閉鎖病棟で青春の一部を過ごし、30幾つまで入退院のあった人生。
ある人からは「数奇な運命」と揶揄された、私の味わった謂わば底辺の暮らし。
アカシジアからきっぱり離れられてから、この暮らしに「巻き」が入った。
テレビ番組の撮影を時間どおりに収める合図のあの「巻き」だ。
私にはADが片手をぐるぐると回す様子が見えている。
幸いなことにこの人生で理解力が優れている夫と出会えたことも大きかった。
おかげで私自身の被害者意識とエゴにじゅうぶん向かいあう機会を得た。
今は私自身が握り締めていたおキレイな虚像を徐々に手放していく段階だ。
私は今までずっとゼロだった。但しゼロから何一つ損なわれてきたのではなかった。
ゼロの人生から有を生み出すのは自立した意識なのかな?という所まで
想いが及ぶ。そうして生きている人も想像以上の大多数存在するだろう。
命ってなんでも取り込めるものだったんだ。これから後は取捨選択で磨いていこう。