精神的な壁・ひらりと飛んで虹。

やはり心のことを書こうと思い直し。

「長生きはするものね」と彼女は魅力的に言った。

朝起きて身体がバキバキいって起動に時間がかかるようになった。

たましいの容れ物の耐用年数が結構な数になった(つまり加齢が進んだ)

のを感じる。子どもの頃の柔軟に動けた感覚が脳裏にある。

…私は若さを無駄遣いしていたな…

 

とはいえ。

14歳のストレス多い生活では自死願望はとても強かった。

あるいは次の日に目覚めて90の老婆になっていたかった。

「今」と生々しく関係のない存在になりたかった。

老婆だったらそれが叶うだろう、と強く思っていた。

 

「それなら時が過ぎれば叶うよ」と聡いひとは言う。

たしかに時は経っている。が、ひとは趣旨変えもする。

入退院や他の経験で私は人生が面白くなってきたのだ。

 

世の中に嫌々迎合しない生き方もできるのだと気づいたのは大きかった。

 

自分らしく世の中に向かっていい自由を知った。

 

起きてバキバキいっていた身体がまずまずのしなやかさを取り戻してきた。

無常の歓びがなんともいえず幸福だ。

「長生きはするものね」という台詞がもっともっと似合うようになりたい。