何も心配要らない、あなたは大丈夫。
初めて親元を離れて4ヶ月、一時的にも暮らした場所が精神科の閉鎖病棟。
16歳の経験としては珍しく得がたいものだったと思います。
運命はバランスをとっています。
それまで勝手気ままに過ごしていた我の強い私が
あっという間にぺちゃんこになりましたから。
納得のいかない副作用とおなじ病室の大人たち。
その場所のルール。規則。重いドアの前を徘徊する患者仲間。
あの頃の病棟のあかるさと暗さをまるごと覚えています。
ただただ家に帰りたかった。ただただ自分の部屋に戻りたかった。
あの頃の自分に今の自分を伝えてあげたい。
何にも心配要らないよ、とだけ。
あのときの自分を抱きしめる手がここにあったこと。