精神的な壁・ひらりと飛んで虹。

やはり心のことを書こうと思い直し。

混乱をつなぎあわせた記憶。

医師はうんざりしたような顔をしていた。

星占いやファンタジーで持論を展開する患者(私)の

様子についてゆけないと言いたげだった。

私は私で大好きな編み物の道具を家人の面会にて持ってきてもらい

看護師に見咎められ(編み棒の尖った先が危険物のように言われ)

詰め所に取り上げられたばかりだった。

そのときの入院では自分がすることを何かにつけて禁止されたり

演技をするな、と患者仲間にまで忠告されるなど

少し歩けば壁にぶつかるような日々だった。

強い薬により昼間も昏々と眠り続けたり顔の表情が瞬間的に

精神病の患者特有のものに崩れたりなど(しかも自分で制御できない)して

患者仲間に「そんな気持ち悪い顔見たくない!」と叱責されるなど

発言や行動のひとつひとつに否定的な反応がかえってくる。

 

薬を服用していない状態で工場勤務に就き2週間後に入院となり

初の保護室にお世話になったときの話だ。

後から「分裂病だったんだよ」と誰に告げられたかも覚えていない

はじめから終わりまで朦朧とした日々だった。

どう生きて良いのやら何もかもがわからなかった。