タオルが投げ込まれる。
「ツレがうつになりまして。」の作者の細川貂々さんの
病の理解によるとツレさんの攻撃的にともネガティブにともとれる発言を
「病気が言わせているんだよね?」と受けとめていらした。
見守っていく家族も人間なので
ただ攻撃を受けるサンドバッグになるのはキツいだろう。
そんなときの人間ひとりをすべて受けとめる困難は戦争並みに大きい。
病側の本人としてはただとまらないだけなのだ。
脳内伝達の滞りがSOSを叫んで熱を帯び呪詛がとまらないのだ。
どちらも苦しい合戦になるとどちらも疲弊していく。
取っ組み合い向かい合う体力も減っていく。
愛の電池も減るばかりだ。
減りつくしてタオルは投げ込まれる。入院というかたちをとって。
この時代、この設定を選んだんだ。
自分にとっても家族にとっても合意の上で必須のプランだった筈だ。
「筈だ。」を強く信頼していくしかない。
心修復の人生を患者側も家族側も間違いながらも前進していく。
一緒に歩めたことが感謝になる。愛の電池をフルにする。