精神的な壁・ひらりと飛んで虹。

やはり心のことを書こうと思い直し。

夜爪の話を持ち出してまで。

女子病棟内、爪切りの使用可能な夕暮れも終わった時間帯。

「爪切りを貸してください」ナースステーション、詰め所の窓口に話しかけた。

看護師さんはにこやかに答えた。「苺ちゃん(当時の私は10代)、夜の爪切りはいけないのよ。夜爪といってねえ…」

その話をさえぎるように「現代は電気がついてるから大丈夫ですよ」

「…(話に詰まっている)でもね、親の死に目に会えなくなるのよ」

「実家では母が夜のお風呂上りに合理的だからって幼い娘の爪を切ってましたけど」

「(ふたたび詰まっている)…」

 

その後、爪切りは貸していただけたかどうか覚えていません。

妙に覚えていたやりとりをさっき切った爪で思い出しました。